
2026.04.18
それを捨てられないのは、まだ生きている証拠(106left)

「亡き夫のもらひしトロフィー部屋すみに整理できぬまま三回忌くる」
新聞に掲載されていた短歌です。
その一行に、すべてがあります。
部屋の隅。
ほこりをかぶったトロフィー。
触れようとすると、なぜか息が止まる。
捨てることも、飾ることもできない。
ただ、そこにある。
見て見ぬふりをされながら。
三回忌が、来る。
お墓参りに行かない理由は、「悲しいから」じゃない。
怖いからです。
何が怖いのか。
行った瞬間、認めてしまうからです。
あの人が、もういないこと。
それでも自分が、生き続けていること。
そして──自分の中に、まだ終わっていない何かがあること。
それを、見てしまうから。
だから行かない。
だから触れない。
だから、忙しいふりをする。
でも、ここが分かれ目です。
「終わっていない何か」は、弱さではありません。
それが、今日まであなたを動かしてきたエンジンなのです。
お墓とは何か。
死者のための場所だと思っているなら、違います。
それは、あなたのための場所です。
過去のあの人。
今の、揺れている自分。
まだ見ぬ、これから出会う誰か。
三つの時間が、ひとつに重なる場所。
手を合わせた瞬間に起きるのは、追悼ではありません。
「自分はいま、どこに立っているか」
それが、わかる。
それだけで、人は歩き出せる。
人はなぜ、向き合うのを避けるのでしょうか。
思い出すのがつらいからではありません。
向き合うと、変わってしまうからです。
あの人の前に立つと、いまの自分が、剥き出しになる。
ちゃんと生きているか。
そう問われている気がする。
答えられない自分を、見たくない。
だから、遠ざける。
射場石利石材が、守ってきたものがあります。
石ではありません。
墓石でもありません。
人が、孤独にならない構造です。
ここに来れば、つながれる。
その感覚。
それがあるから、人は日常に戻れる。
それがあるから、また今日を生きられる。
売っているのは安心ではありません。
設計しているのは、「関係」です。
石は、何も語らない。
それでも、ずっと言い続けているのです。
「あなたは、一人ではない」と。
そして、ここです。
今日。
ほんの少しだけでいい。
そのトロフィーに、触れてみるのです。
もし無理なら、それでもいい。
ただ、これだけは覚えておいてほしいです。
それは、手放せないものじゃない。
まだ、受け取り続けているものだということを。
あの人から。
お墓とは、
今日を、少しだけ笑顔にするもの。
明日を、もう一歩だけ前に進めるもの。
いってらっしゃい。
青葉の風が、そっと背中を押してくれるはずです。

射場石利石材 六代目当主
射場一之
私たちは石を売りません。
100年後の家族の背骨を、設計しています。
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-03
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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