
2026.04.15
最後の『おはよう』は、もう言えない。(109left)

あの朝──
父に「おはよう」と、言えなかった。
言えなかった、じゃない。
言わなかった。
いつも通りの朝だった。
いつも通りの食卓。
父は新聞を読んでいた。
自分は──ただ、通り過ぎた。
それが、最後だった。
ありませんか。
あの時、言えばよかった一言。
伝えればよかった、あの気持ち。
「もう遅い」と思っているかもしれません。
そうです。
時間は、戻りません。
けれど──
お墓の前に立つと、不思議なことが起きます。
「おはよう」
「ありがとう」
「ごめん」
「また来たよ」
生きているときには、出てこなかった言葉が、
そこでは、当たり前のように出てくるのです。
なぜか。
新聞で、一首の短歌に目が留まりました。
「生前は言えなかった挨拶を毎日交わすおはようおやすみ」
うまい、とは思いませんでした。
ただ──
胸の奥に、静かに刺さりました。
抜けないまま、残る種類の言葉でした。
ここを、誤解しないでほしいです。
お墓は、「終わり」ではありません。
多くの人が、そこを履き違えています。
だから、足が重くなる。
後ろめたさを抱えて向かう。
違います。
お墓は、未来です。
過去の人が眠っている。
今の自分が手を合わせる。
まだ見ぬ誰かが、いつか訪れる。
時間が、重なっている場所なのです。
だから──
言えなかった「おはよう」が、言える。
しかも、一度だけじゃない。
何度でも、言い続けられるのです。
射場石利石材が守っているのは、墓石ではありません。
言えなかった言葉が、言える場所です。
どんな石材を使うか。
どんな型にするか。
それも大事です。
でも、本当に問うているのは一つだけです。
「また来たい」と思えるか。
責める場所ではありません。
受け取る場所です。
あの人の声が、聞こえる気がする場所。
「ちゃんとやれてるよ」と言われる気がする場所。
自然と、背筋が伸びる場所。
そこをつくるために、向き合ってきました。
先祖代々、324年も。
きれいごとではありません。
それが、石に向き合うということだと、信じているからです。
生きているうちにしか言えない言葉が、
今日も、静かに積もっていきます。
お墓は、過去を悔やむ場所ではありません。
未来の自分を、決める場所です。
「ちゃんと伝えよう」と決める場所です。
あなたの生き方を変える場所です。
だから──
今日、言ってほしい。
「おはよう」
「ありがとう」
もし、まだ間に合うなら。
今日、言ってほしい。
それが、いちばんの供養になります。
お墓とは、今日を笑顔にするもの。
明日を、前に進めるもの。
いってらっしゃい。
この季節の光の中で、
あなたの「おはよう」「ありがとう」が、ちゃんと届きますように。

射場石利石材 六代目当主
射場一之
私たちは石を売りません。
100年後の家族の背骨を、設計しています。
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-03
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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