射場石利石材株式会社

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2026.09.20

お墓参りは、あなたの「予行演習」。――お墓は、命のバトン

 

 

お墓参りは、先祖のためではありません。

 

あなたは、自分の順番を確かめに行っている。

 

線香に火をつける。

 

水をかける。

 

手を合わせる。

 

その手つきを、いったい誰に見せているのでしょう。

 

先祖ではありません。

 

先祖は、もう見ていません。

 

見ているのは、これから来る人です。

 

まだ名前のない、あなたの後ろの誰か。

 

そして、あなたは知っています。

 

いつか自分が、参る側から、参られる側へ回ることを。

 

その日、この石の前に、誰が立つのか。

 

誰も、立たないのではないか。

 

その問いを、あなたは毎年、線香の煙に紛れ込ませてきたのかもしれません。

 

 

今日は、彼岸の入り。

 

彼岸に説かれる六つの修行。

 

その最初に置かれるのが、布施です。

 

見返りを求めず、差し出すこと。

 

 

新聞の俳壇に、こんな句がありました。

 

秋風や氾濫痕に石地蔵

 

作者の事情を、私は知りません。

 

だから、ここからは想像です。

 

水が引いた朝。

 

泥の匂い。

 

畳を上げる音。

 

壁には、水の来た高さが線になって残っている。

 

誰も、ものを言わない。

 

その泥のなかに、石地蔵が立っている。

 

頭にも、肩にも、泥。

 

誰かが、黙ってしゃがむ。

 

自分の家は、まだ片づいていない。

 

それでも、袖で石地蔵の泥を拭う。

 

石は、礼を言わない。

 

何も、返さない。

 

それでも、手は動く。

 

「なぜですか?」

 

そう聞かれても、きっと答えられない。

 

その背中を、子どもが見ている。

 

何も聞かない。

 

ただ、見ている。

 

そして何十年か後。

 

また川が溢れた朝。

 

その子は、同じ場所にしゃがむ。

 

誰にも教えられていないのに。

 

石は、ひとつも動いていない。

 

動いたのは、手だけです。

 

石を据えた、名も知らない誰か。

 

泥を拭う、今日の手。

 

その背中を見ている、小さな目。

 

三つの時間が、ひとつの石の前に並んでいる。

 

私は、お墓も同じだと思っています。

 

死者の家ではない。

 

時間を一本につなぐ場所です。

 

射場石利石材は、元禄十五年から石を据えてきました。

 

三百年以上。

 

据えているのは、石だけではありません。

 

安心を売っているつもりもない。

 

人を集めようとしているわけでもない。

 

守りたいものは、ひとつです。

 

あなたのあとに来る誰かが、立ち止まれる場所をつくること。

 

あの石地蔵を据えた人の名前を、この句は語りません。

 

それでも誰かが立ち止まり、十七音に残した。

 

名も知らない人が据えた石の前でさえ、人は立ち止まってしまう。

 

ならば。

 

あなたの石の前にも、いつか誰かが立つ。

 

その可能性を知っている人は、孤独になりにくい。

 

孤独は、死んだあとに始まるのではありません。

 

「誰も来ない」と想像した瞬間に、今日から始まる。

 

だからこそ、石ひとつで、その孤独を断ち切る。

 

私たちの仕事は、その場所をつくることなのだと思います。

 

 

墓前で、後悔を口にする人がいます。

 

「あのとき、もっと優しくすればよかった」

 

「どうして、電話しなかったんだろう」

 

石は、返事をしません。

 

けれど。

 

その言葉を、後ろで見ている誰かが聞いている。

 

帰り道。

 

駅へ向かう足が、ふと止まる。

 

スマホを取り出す。

 

長く連絡していなかった人の名前を探す。

 

指が、少し震える。

 

石に預けた後悔は、軽くならない。

 

後悔を、電話に変えたとき。

初めて、何かが動き出す。

 

お墓参りとは、過去を見ることではないのかもしれません。

 

過去から、今日を変えることです。

 

そして、その今日を、誰かが未来へ受け渡していく。

 

命は、誰かの身体だけで受け継がれるのではない。

 

生き方のなかで、受け継がれていく。

 

あなたの背中を、いま、誰が見ていますか。

 

 

お墓。

 

それは、死を思い出す場所ではない。

 

今日を、もう一度生きるための場所です。

 

今日、誰かに電話をする。

 

今日、誰かに「ありがとう」と言う。

 

今日、誰かのために、ほんの少し手を動かす。

 

その姿を、また誰かが見ている。

 

そして、いつか。

 

その誰かが、あなたから受け取ったものを、さらに次の誰かへ渡していく。

 

それが、命のバトンなのだと思います。

 

おかえりなさい。

 

秋風が、あなたの背中を、大切な人のほうへ、そっと押してくれますように。

 

 

石の個性と、家族の物語をつなぐ。

 

命のバトンを、未来へつなぐ伴走者

 

射場石利石材株式会社

六代目当主 射場一之

 

 

 

【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj

 

【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-04
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872

 

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