
2026.07.03
あなたは、先祖の終点ではない。未来の始点です。(42left)

あなたが墓前で手を合わせる、その瞬間。
百年前の誰かと、百年後の誰かが、あなたという一点で出会っています。
そのことに、気づいた人はほとんどいません。
けれど私たちは、命の途中を生きているのではありません。
命を、受け渡しているのです。
先週、あるご家族のお墓参りに出会いました。
そこには、小学生の男の子がいました。
最初は退屈そうに、足元の小石を蹴っていました。
お線香を供えながら、おじいさんが静かに言いました。
「この墓にはな、お前の知らないご先祖さんが、十何人も眠ってるんやで。」
男の子は、黙りました。
さっきまでの表情が、少しだけ変わったのです。
十何人。
自分が会ったこともない人たち。
その人たちが命をつなぎ、その先に、自分がいる。
その重さに、子どもなりに触れたのでしょう。
帰り道。
男の子は、一言も話しませんでした。
それまで蹴っていた石を、もう蹴ることもありませんでした。
何かを理解したわけではない。
誰かに説明されたわけでもない。
それでも確かに、心の中へ、何かが手渡された。
「自分は、一人で生まれてきた人間ではない。」
そんな感覚だけが、静かに宿ったように見えました。
お墓とは、何でしょう。
亡くなった人のための場所。
そう思われている方は少なくありません。
でも、私は違うと思っています。
お墓は、亡くなった人の住所ではありません。
生きている私たちが、「私は、どこから来たのか」を思い出す場所です。
墓石を見ているようでいて、本当に見つめているのは、自分自身の生き方なのです。
過去と、現在と、まだ会ったこともない未来。
そのすべてを、一本の命として結び直す場所。
それが、お墓です。
最後に、少しだけ私の話をさせてください。
父の墓前で、私は何度も立ち止まりました。
そこで浮かんだ問いは、「なぜ、自分はここにいるのか」ではありませんでした。
本当に心に残った問いは、「私は、何を未来へ残して生きるのか。」
という問いでした。
墓前とは、答えをもらう場所ではありません。
これからの生き方を決める問いを、授かる場所なのです。
だから私は思います。
お墓参りとは、過去を振り返る行為ではない。
未来へ命をつなぐ行為、だと。
そして、今日をどう生きるかを、静かに決意する時間です。
私たちは、石を刻んでいるのではありません。
「命は、ひとりではない。」
その記憶を、未来へ刻んでいるのです。
次に墓前へ立つとき、あなたが手を合わせる相手は、亡くなった人だけではありません。
まだ会ったことのない、未来の子どもたちです。
その日、あなたはきっと、今日をどう生きるかを決めています。
お墓。
それは、亡くなった人のためだけにあるものではありません。
今日を笑顔で生きるために。
明日へ命をつなぐために。
だから私たちは、墓石を売っているのではありません。
「命は、受け渡されていく。」
その事実を、人が決して忘れないための場所を、つくっています。

射場石利石材株式会社
六代目当主 射場 一之
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-04
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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