
2026.07.31
あなたは、人生最後の口紅を残していますか。シリーズ「お墓は、命のバトン」(17left)

あなたは、人生で最後に使うものを、もう決めていますか。
今朝の新聞の時事川柳欄に、こんな一句がありました。
「ちびた紅死出の化粧に取っておく」
短くなった口紅。
もう普段には使えない、小さな一本です。
普通なら、迷わず捨てるでしょう。
けれど、その人は違いました。
「これは、最後の日のために」
そう決めて、大切に残していたのです。
私はこの一句を読んだ瞬間、胸が締めつけられました。
死を思ったからではありません。
その人の生き方が見えたからです。
最後の日を決めた人は、今日を雑には生きない。
これは悲しい話ではありません。
もっと静かで、もっと強い話です。
その人は、自分がいつか死ぬことを受け入れている。
そして、その日の自分の姿まで、引き受けている。
鏡の前で、短くなった口紅を見つめながら、きっと心の中で、こうつぶやいたのでしょう。
「最後まで、私は私でいたい」
それは諦めではありません。
覚悟です。
人は、死ぬ覚悟を決めた瞬間から、今日を大切に生き始めます。
あなたには、その覚悟がありますか。
お墓は、死者の住所ではない。
お墓は、亡くなった人のためにある。
そう思っている人は、少なくありません。
でも、本当にそうでしょうか。
私は、こう考えています。
お墓は、死者の住所ではありません。
生きる人が、命を受け取り直す場所です。
石は動きません。
でも、その前に立つ人は、世代を超えて変わっていきます。
ある方が、こんな話をしてくださいました。
子どもの頃、祖父のお墓参りに連れて行かれるのが嫌で仕方なかったそうです。
暑い日も、寒い日も、意味も分からず、手を合わせていました。
それから何十年。
四十代になったある日、今度は自分が息子を連れて、同じ墓の前に立ちました。
息子が尋ねます。
「このおじいちゃん、どんな人だったの?」
答えられませんでした。
会ったこともない。
どんな人生だったのかも、何ひとつ知らない。
でも、その瞬間、一つだけ分かったそうです。
自分が今日、ここへ立っていること。
それ自体が、祖父から受け継いだ命の証だった。
人は、言葉だけで命を受け継ぐのではありません。
存在で受け継ぐ。
生き方で受け継ぐ。
それが、命のバトンです。
独り言ではなく、対話になる場所。
射場石利石材が、三百二十三年間、守り続けてきたもの。
それは石ではありません。
人と命をつなぐ時間です。
ある年配の男性が、こんなことを話してくださいました。
「毎日ここへ来て、話すんです」
「返事はない。でも、独り言にはならない」
私は、この言葉を忘れられません。
返事はない。
でも、沈黙には温度がある。
聞いてくれる誰かがいる。
そう感じられるだけで、人は孤独から抜け出せるのです。
だからお墓は、たんなる石ではありません。
命と語り合う場所なのです。
短くなった口紅を、あなたはどうしますか。
短くなった口紅。
捨てるか。
残すか。
その答えは、口紅の話ではありません。
あなたが、今日をどう生きるか。
その問いです。
いつか、誰かがあなたのお墓の前に立つ。
その人は、あなたの人生を説明できないかもしれません。
でも、「あの人がいたから、今の私がいる」
そう思ってもらえる生き方なら、それだけで十分なのではないでしょうか。
死の準備とは、終わりの準備ではありません。
今日という一日を、未来へ手渡す準備です。
もし今まで、自分がいなくなった後のことを考えたことがないなら。
一度、お墓の前に立ってみてください。
そこには、亡くなった人ではなく、これからどう生きるかを問いかける、もう一人の自分が待っています。
お墓。
それは、今日を笑顔にするもの。
明日を元気にしてくれるもの。
そして、命を未来へ渡す場所。
命は、誰かの身体では終わらない。
誰かの生き方の中で、受け継がれていく。
お墓は、命のバトン。

命のバトンを未来へつなぐ伴走者
射場石利石材株式会社
六代目当主 射場一之
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-04
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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