
2026.08.05
人生は、最後に「色」になる。― 藍色の浴衣に込められた、生きた証 ―シリーズ「お墓は、命のバトン」(12left)

※本稿は、新聞に掲載された俳句をもとに、筆者の視点で再構成したものです。実際の出来事を記録したものではありません。
人は、人生の最後に何を遺すのでしょう。
財産でしょうか。
言葉でしょうか。
それとも、思い出でしょうか。
ある母が遺したのは、「藍の浴衣を着せてほしい」ただ、それだけでした。
けれど私は、その一言に、一人の人生すべてが宿っているように感じました。
新聞の俳壇に掲載されていた一句です。
遺言の藍の浴衣に母送る
読んだ瞬間、不思議に思いました。
なぜ最後に選んだのは、色だったのだろう。
名前でもない。
宝石でもない。
手紙でもない。
まして財産でもない。
最後に遺したのは、「藍色」でした。
藍は、一度では染まりません。
藍甕に浸ける。
引き上げる。
乾かす。
そして、また浸ける。
その繰り返しの中で、少しずつ深く、美しい色になっていきます。
人生も、どこか似ています。
喜びの日。
悔しさに眠れなかった日。
誰かを許した日。
誰かに支えられた日。
その一日一日が積み重なって、人は自分だけの色を育てていく。
藍色とは、布の色ではありません。
その人が、どう生きてきたか。
何を愛し、何を守り、何を選び続けてきたか。
その時間が染み込んだ、生き方の色なのです。
だからこそ、その母は遺言に藍色を選んだのでしょう。
「どう死ぬか」ではなく、「どう生きたか」を託すために。
お墓とは、何でしょうか。
多くの人は、亡くなった人のための場所だと思っています。
けれど私は、少し違うと思うのです。
お墓とは、その人が一生をかけて育てた”色”を、次の世代が忘れないための場所。
名前を刻むためだけではありません。
その人らしさを受け継ぐためにある。
だから私たちは、墓石をつくっているのではありません。
一人の人生を刻んでいます。
笑い方。
口ぐせ。
好きだった景色。
大切にしてきた約束。
そして、その人だけが持っていた、生き方の色。
それらを未来へ手渡す仕事をしています。
だから、あなたに問いかけたいのです。
あなたは、どんな色を未来へ遺しますか。
誰かと同じ色ではなく、あなたにしか染められない色があります。
今日という一日も、その色を育てる一日です。
人は、生きた年数ではなく、遺した色で、記憶されるのかもしれません。
命は、誰かの身体では終わらない。
誰かの生き方の中で、静かに、確かに、受け継がれていく。
お墓は、命のバトン。

命のバトンを未来へつなぐ伴走者
射場石利石材株式会社
六代目当主 射場一之
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-04
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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