
2026.07.27
その「いただきます」は、本当に一人分ですか。シリーズ~お墓は、命のバトン~(21left)

新聞の俳壇で、一句の俳句に出会いました。
夫の声しない日常冷奴
わずかな言葉なのに、その一句は、一人の食卓を鮮やかに映し出していました。
冷奴。
夏になれば、どこの家庭にも並ぶ、ごくありふれた一品です。
けれど、その冷奴は、料理ではなく、「時間」そのものだったのかもしれません。
私はその俳句を読みながら、一つの問いが心に浮かびました。
「その『いただきます』は、本当に一人分なのだろうか」
一人分の冷奴を切る。
それは、誰にでもある日常です。
けれど、その手は、今日だけの手ではありません。
何十年も、誰かと食卓を囲み、誰かの好みに合わせ、「生姜を少し多めに」そんな何気ない会話を重ねてきた手です。
人は忘れてしまうことがあります。
でも、身体は忘れません。
醤油を垂らす加減。
箸を置く場所。
器を並べる順番。
それらは記憶ではなく、生き方として身体に残っています。
だから私は思うのです。
命とは、身体が生き続けることではなく、
誰かの生き方が、誰かの毎日の中に残り続けること。
それが、本当の意味で命が受け継がれるということではないでしょうか。
「お墓」という言葉を聞くと、多くの人は「亡くなった人のための場所」を思い浮かべます。
でも私は、少し違う景色を見ています。
お墓は、過去を閉じ込める場所ではありません。
今日を生きる私たちが、もう一度、大切な人の生き方を受け取り直す場所です。
そして、その受け取った生き方は、いつかまた、自分の子どもへ、孫へ、
あるいは誰かの人生へと静かに受け継がれていきます。
命は、一本の線ではありません。
人から人へ、暮らしから暮らしへ、静かにつながっていく営みです。
私は石材店に生まれ育ち、毎日、お墓と向き合っています。
だからこそ思います。
私たちが刻んでいるのは、石ではありません。
「忘れなくていい理由」を形にしているのです。
名前を刻むことが目的ではありません。
その人が生きた時間を、これからも誰かの暮らしの中で息づかせるための場所をつくること。
それが、お墓の役割だと考えています。
「いただきます」
その一言は、本当に一人分なのでしょうか。
もしかすると、その声の中には、今もなお、受け継がれている命が、静かに息づいているのかもしれません。
命は、誰かの身体では終わらない。
誰かの生き方の中で、受け継がれていく。
お墓は、命のバトン。

命のバトンを未来へつなぐ伴走者
射場石利石材株式会社
六代目当主 射場一之
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-04
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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