
2026.04.01
「お墓に供えているつもりの人は、まだ気づいていない。」(118left)

やっと、春が来ました。
新聞に、こんな川柳がありました。
「やっと春 汝が好物を 供ふべく」
読んで、手が止まりました。
「供える」という行為を、
あなたはどう捉えているでしょうか。
亡くなった人のために、
持っていくもの。
そう思っている人が、ほとんどでしょう。
違います。
それは──
自分のための行為です。
考えてみてください。
冬のあいだ、ずっと心にあったはずです。
「春になったら、あれを持って行こう」
そのとき、あなたの中にあったものは何か。
墓の前に立つ自分。
差し出す手。
石の冷たさ。
そして、小さな声。
「やっと、来られた」
その瞬間、あなたは“今”を生きている。
過去に会いに行っているのではありません。
いまの自分が、
もっとも自分らしくいられる場所へ向かっているのです。
お墓というものを、
誰かに教わった記憶は、あまりないでしょう。
なんとなく──
死者のためのもの。
悲しい場所。
振り返る場所。
そう思ってきたかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか。
春、好物を持っていく人の足取りは、軽い。
悲しみだけではありません。
むしろ、どこか──
やわらかい。
なぜか。
お墓は、
三つの時間が交わる場所です。
積み上げられた過去。
今日を生きる自分。
まだ見ぬ未来。
そのすべてが、
ひとつの石の前で、静かに重なる。
説明はいらない。
ただ、感じる。
「自分は、つながっている」
その感覚が、
今日を歩く力になる。
前に進もうとしている人ほど、
一度、立ち止まったほうがいいようです。
遠くへ行きたいなら、
深く、つながること。
私たちは、石を売っているつもりはありません。
形を提案しているわけでもありません。
守ってきたのは、ただ一つ。
「人が、孤独にならない構造」です。
人は、簡単に孤立します。
忙しさの中で、
言葉が減り、
自分のルーツを見失い、
生きる理由すら、ぼやけていく。
そんなとき。
「帰れる場所」があるかどうか。
言葉のいらない場所が、あるかどうか。
それが、人の芯を守ります。
石は、そのための器です。
「好物を持っていく」
その行為の中に、すべてがあります。
あの人が好きだったもの。
それを覚えている自分。
それを選んだ朝。
それを携えて歩いた道。
その一連の時間のなかで、
あなたは、何かを受け取っているのです。
覚悟かもしれない。
感謝かもしれない。
あるいは、ただの静けさ。
でも確かに、帰るとき──
あなたは、来たときより
少しだけ、強くなっている。
お墓とは、
今日を笑顔にするもの。
明日を、前に進めるもの。
いま、何かを始めようとしているあなたへ。
その前に、一度だけ。
あの人のところへ、行ってほしい。
報告でもいい。
迷いでもいい。
ただ、立てばいい。
そのあとでいい。
走るのは。
根を持った人間は、強い。
いってらっしゃい。
あなたの好きだったこの季節が、
どうか、穏やかに降り注ぎますように。

射場石利石材
六代目当主 射場一之
家族は、時を越える。
私たちは石を売りません。
家族が前を向いて歩ける場所を
つくっています。
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-03
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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