
2026.02.17
「堕落せよ」──坂口安吾があなたの人生観を破壊する日(161left)

あなたは、まだ「ちゃんと」生きようとしていますか。
ちゃんと働く。
ちゃんと家族を守る。
ちゃんと評価される。
でも、その“ちゃんと”は、
誰の基準ですか?
2月17日。安吾忌。
坂口安吾は言いました。
「人間は堕落する。堕落することでしか、生きられない」
これは慰めではありません。
宣告です。
人は、理想通りには生きられません。
崩れる。迷う。間違う。
それが正常です。
それなのに、私たちは抗う。
墓前ですら、抗う。
「うまくやっています」
「頑張っています」
「問題ありません」
本当は、問題だらけなのに。
先日、あるご夫婦が墓前で泣いておられました。
「完璧な報告なんてできません。
でも、それでも生きています」
その言葉を聞いた瞬間、
私は思いました。
ああ、これだ。
お墓は、評価の場ではない。
鎧を脱ぐ場所だ。
人生が苦しい理由は、
失敗ではない。
「堕ちてはいけない」と思い込んでいることだ。
ネガティブボイスはこう言う。
もっとやれ。
ちゃんとしろ。
情けない。
その声に従う限り、
あなたは一生、安らぎません。
安吾は、その幻想を壊しました。
堕ちよ、と。
堕ちることを認めた瞬間、
人は自由になる。
墓石は重い。
その重さは、
「人は弱い」という真実を知っている重さです。
墓石は動かない。
だから、あなたは揺れていいのです。
先祖もまた、完璧ではなかった。
迷い、悩み、失敗し、
それでも生き抜いた。
その連続の先に、あなたがいるのです。
なのに、
なぜあなたは完璧であろうとするのでしょう?
お墓は、後悔の場所ではありません。
覚悟の源です。
完璧に生きる覚悟ではありません。
堕ちながら、生きる覚悟です。
今日、墓前に立つなら、こう言えばいいのです。
「うまくいかない。
それでも、生きています」
それでいいのです。
それで十分です。
堕ちてもいい。
壊れてもいい。
それでも、生きよ。

射場石利石材
六代目当主 射場一之
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