
2025.12.23
お墓は未来を紡ぐ場所――失った命が教えてくれた、生きる力の物語(215left)

昨日の朝、新聞を開いた瞬間、私は息を呑みました。
「ひとり子の遺せる幼きひとり子を妻とふたりで今日も育てる」
石材店という仕事に携わる私にとって、この短歌はただの言葉ではありませんでした。
それは、生きるための覚悟を突きつけられるような一首だったのです。
「今日も」という言葉の重さ。
「ふたりで」という覚悟の深さ。
そして何より、「育てる」という、圧倒的な未来への意志。
私たちは、人生で何度も「終わり」に直面します。
ですが、本当の問いは「終わり」の後にあります。
「それでも、どう生きるか」。
ひとり子を失われたご夫婦にとって、それは世界の終わりだったはずです。
育ててこられたすべての時間。
注いでこられたすべての愛情。
託してこられたすべての未来。
それらが、一瞬で消えました。
けれど、息子さんは「ひとり子」を遺されていました。
その小さな命を前にされたとき、ご夫婦は選ばれたのです。
絶望に沈むのではなく、お孫さんを育てることを。
息子さんが果たせなかった父親という役割を、祖父母として生きることを。
これは、綺麗事ではありません。
想像していただきたいのです。
ご自身のお子さんを失われた悲しみを抱えながら、そのお子さんのお子さんを育てる日々を。
夜泣きに起きる度、息子さんの面影を探してしまわれる切なさを。
お孫さんの笑顔に救われながらも、「本当なら息子がこの子を抱いていたはずなのに」と胸が張り裂けそうになる瞬間を。
それでも、「今日も」育てる。
お墓は、死者を閉じ込める箱ではありません。
生者が「生きる力」を受け取る場所なのです。
私が何百というご家族と向き合ってきて、確信していることがあります。
お墓に手を合わせる方は、故人に報告なさっているのではありません。
ご自身に、「今日も生きる」と誓っていらっしゃるのです。
「息子よ、お前の子は元気だ。今日も笑った。今日もご飯を食べた。私たちが、ちゃんと育てている」
墓前でのその独り言は、亡き息子さんへの報告であると同時に、ご自身たちご夫婦への激励なのです。
射場石利石材が目指しているのは、まさにこれです。
お墓を、「終わり」の象徴にはしたくはありません。
お墓を、「今日を生きる」ための、確かな拠り所にしたいのです。
悲しみを抱えられた方が、それでも明日を生きるための、祈りの場所にしたいのです。
この短歌の詠み手は、きっとこれから何年も、何十年も、お孫さんを育てていかれることでしょう。
小学校の入学式。
中学の反抗期。
高校の進路相談。
お孫さんが成人され、やがて結婚される日まで。
その一日一日が、亡き息子さんへの供養になります。
そして、いつか。
お孫さんがご自身のお子さんを連れて墓参りに来られる日が来ます。
「ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃん、ありがとう」と手を合わせる日が来ます。
その時、お墓は語るはずです。
命は、こうして繋がっていくのだと。
愛は、こうして受け継がれていくのだと。
お墓は、過去を弔う場所ではありません。
未来を誓う場所なのです。
私たち射場石利石材は、その「誓いの場所」を創る仕事をさせていただいています。
ですから、あなたが悲しみの中にいらっしゃっても、絶望の淵にいらっしゃっても、私たちは申し上げることができます。
「大丈夫です。お墓があれば、人は立ち上がれます」
なぜなら、お墓は「終わり」ではなく、「今日」を生きるための、確かな場所だからです。
お墓。
それは、今日を笑顔にするもの。
それは、明日を元気にしてくれるもの。
いってらっしゃい。
冬の朝の冷たい空気の中でも、あなたの心に温かな決意が灯り、大切な人とともに歩む一日一日が、かけがえのない光で満たされますように……。

射場石利石材
六代目当主 射場一之
「暗闇に光を灯す場所を、心を込めて」
電話・メール・LINE、あなたにとって一番ストレスのない方法でご相談ください。
どうぞお気軽にご店ください。
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-03
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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