
2026.04.02
どこにもいられなかった人へ——石の前でだけ、息ができた話(117left)

どこにも、
「いていい場所」がなかったこと、あるでしょうか。
教室でも。
家でも。
どこにいても、少しずつズレていく。
笑えば、浮く。
黙れば、変に思われる。
何もしていないのに、
「ここじゃない」と言われている気がする。
「ちゃんとしろ」と言われるたびに、
“ちゃんとできない自分”が、嫌いになっていく。
誰も責めていないのに、
ずっと責められている気がする。
あの子は、そういう場所にいました。
ある日、その子は——
石に話しかけました。
お彼岸の朝。
家族で行った、お墓参り。
大人はすぐに立ち上がり、
子どもは自販機のほうを見ている。
その中で、その子だけが動かなかった。
誰にも気づかれないまま、
ひとりで話し始めていた。
「学校、行きたくない」
「でも、行かないといけないって、みんな言う」
「俺、おかしいのかな」
「おかしくないって、誰か言ってくれないかな」
返事はない。
当たり前です。お墓だから。
でも——
その子は、泣き止んでいた。
帰り道、ぽつりと言った。
「あそこ、静かやった。」
その言葉に、
すべてがあった。
お墓には、ジャッジがありません。
早すぎる笑いも。
遅すぎる返事も。
理由のない涙も。
何も、否定されない。
人は、生きている限り、
ずっと評価の中にいます。
正しいか、間違っているか。
普通か、そうじゃないか。
でも——
お墓の前だけは、違います。
何者でもなくていい。
説明できなくていい。
うまくやれなくていい。
ただ、そこにいればいい。
お墓は、死者のためのものではありません。
生きている人間が、
孤独で壊れないための場所です。
「あなたは、ひとりじゃない」
そう言葉にされなくても、
なぜか、そう感じる。
その一点だけで、
人は、もう一度立てる。
あの子は、今、大人になった。
お盆になると、
誰よりも早く起きる。
「行こう」と、自分から言う。
あのお墓の前で、何を話しているのか。
誰も聞かない。
聞かなくていい。
あそこは——
あの子が、「いていい場所」だから。
もし、あなたにもあるなら。
どこにも、いられなかった記憶が。
言えなかった言葉が。
飲み込んできた重さが。
一度だけでいい。
持っていってください。
お墓の前に、立ってみてください。
返事はしない。
でも——
否定もしない。
それだけで、
救われることがあります。

射場石利石材
六代目当主 射場一之
家族は、時を越える。
私たちは石を売りません。
家族が前を向いて歩ける場所を
つくっています。
【基本情報】
所 在 地:大阪府茨木市新和町16番19号
電話番号:0120-148183
営業時間:8:00~18:00
定 休 日:年末年始のみ
メ ー ル:info@iba.co.jp
L I N E :https://line.me/R/ti/p/@582fiyxj
【資 格】
◇ 大阪府知事許可(般-4) 第87663号
◇ 労働大臣認定 1級技能士石加 第84号
◇ 経済産業省公認 石匠位認定 第89001号
◇ お墓ディレクター1級 05-100101-03
◇ 建築石材アドバイザー 222034
◇ 相続診断士 20333425
◇ 終活ガイド 00005872
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